仙台で便利屋として働きだして、毎日やりがいのある仕事をすることが楽しくてしかたありません。なにより、人との出会いが多いのが嬉しいところです。仙台は大都会ですが、人情も篤いところのようで、自分の生まれ育った故郷の人々をつい思い出すようなことも沢山あります。先日も、お一人暮らしのお婆さんからご相談がありました。新聞広告の通販で整理ダンスを見てすぐに注文したそうなのですが、届いてみると組み立て式だった、ということです。なかなか洒落たもので、それだけに組み立ても少々複雑でした。家具組み立ても私達便利屋の得意とする仕事です、と申しますと、ニコリと笑って下さいました。すぐに決めていただき、早速作業に入りました。お婆さんは真剣な顔で一つ一つの作業をご覧になっていました。完成し、設置をしますと大変喜ばれていました。帰ろうといたしますと、呼び止められました。お婆さんの手にはお饅頭。老人会でいただいたけれど一人じゃ食べきれないのでお裾分け、と笑顔で渡されました。そして、まるで東京に出た息子が帰ってきたようで嬉しかったよ、と。息子さんの趣味は模型だそうで、作業を真剣に見られていたのは、息子さんを思い出されていたのでしょうか。夏には必ず仙台に里帰りされる優しい息子さんとも言っていました。私も故郷にはたまに顔を出さないとと言うと何度もうなずいていました。便利屋は何でもしますから、とお伝えすると、またお願いね、といって笑って下さった笑顔にとても癒されました。